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高校受験の成功へ向けて内申点の理解は不可欠です。内申点とは、中学校での科目成績や態度、参加度などを含む総合的な評価であり、高校入試における重要な要素となります。
このガイドでは、内申点の計算方法やその役割の重要性、さらには内申点を向上させるための勉強法や日常の行動指針まで、幅広く掘り下げます。内申点に関する疑問に答え、高校受験を迎える学生と保護者のサポートを目指します。
内申点は高校入試に挑戦する中学生にとって、公立高校入試はもちろん、私立高校入試でも重要な要素です。内申点は、各学年の定期テストの結果、部活動を含む生活態度、出席状況などから構成されています。学生が日々どれだけ勤勉であるか、チームワークを大切にできるかといった学業成績以外の側面も反映した、中学校作成の内申書として各高校に示されます。
例えば、学業成績が同じ学生でも、授業態度や部活動、ボランティア活動への参加状況といった、「学校生活に積極的に関与していく姿勢」が違えば、それらに熱心に取り組んだ生徒は内申書の評価が上がります。
これらは高校入試が単なる学業成績だけでなく、人間性や社会性も含めた学生の総合的評価を重要視していることを示しています。
(本項の数値情報は、東京都教育委員会webサイトより抜粋。)
東京都立高校を例にとりますと、一般入試は「5教科の学力検査:700点満点」+「内申点:300点満点」の1000点、2023年度入試からは「英語のスピーキングテスト:20点」を加えた1020点満点で合否を決定しています。つまり、実にほぼ3割が内申点を元とした配点となっています。
内申点は中学3年生の2学期の通知表を基に算出されます。この通知表にそのまま載った点数(45点満点)がいわゆる仮内申と呼ばれます。通知表は9教科5段階で評定が示されますが、
[基本5教科は5段階評定×1]+[実技4教科は5段階評定×2]=65点満点
で換算内申と呼ばれる数値を出し、これを300点満点に換算することで調査書点、いわゆる内申点として点数化しています。
これは「学力検査を行わない科目については評定を2倍して算定する」という意図による計算方法であり、試験を行わない実技4教科についても、高校側はチェックを行っているということです。そのため、基本科目だけでなく実技科目も疎かにしないことが重要です。
高校受験を控える学生とその保護者にとって、内申点を加味した志望校選びは重要なステップです。
内申点は学業能力や学校生活の姿勢を示し、学生の適性と将来の目標に合った高校選びにおいて大きな役割を果たします。内申点を重視する高校ではその基準を満たすことが求められ、学生の関心や進路も適切な志望校を選ぶ際の重要な要素となります。
内申点が低い場合、特に公立高校において「希望の高校を受験するのは困難」ということにもなりかねないため、十分な注意が必要です。
一般的に、上位校になればなるほど、「学力検査の点数だけではなく、内申点も重要」となる傾向にあります。特に最上位校の場合、「評定がオール5」、すなわち内申点が300点満点、という生徒も少なくない中で、学力検査の点数をより熾烈に競い合うようになってくるためです。
仮に評定がオール4であった場合、内申点は240点となります。すなわち、都立高校入試であれば学力検査の前にオール5の生徒と1020点中60点もの差がついてしまうことになります。
(この60点という数字は、都立入試当日点の42点から43点に相当します。一般的に、都立高校の上位校である自校作成高の国数英の合格者平均点は一般的に60点前後と言われており、それを加味すると、オール5の生徒の優位性は、オール4の生徒が難しい国数英のテストのうち2教科で80点以上をとるような大成功をすることとほとんど同じと言えるでしょう。)
また、推薦入試は多くの場合「内申点」+「面接」+「小論文」で構成されます。この入試形態では内申点の比率は一般入試に比べてさらに高くなります。(一例では、一般入試が300点換算だったのに対して推薦入試は350~400点満点換算になります)
内申点を重視するということは、生徒の学力だけでなく、その人間性や総合的な能力を重視しているということになります。試験における知識の理解度だけを測定するのではなく、生徒が普段どのように勉強や学校生活に取り組んでいるか、クラスメートや教師とどう関わっているかを見ている、と言えるでしょう。
具体的な例としては、学校行事への積極的な参加、クラブ活動でのリーダーシップの発揮や特筆すべき成果の獲得といった、学業以外の分野でも優れている生徒に対する評価制度といえます。
内申点を向上させることは、高校受験において重要な要素です。内申点で重視されるキーワードは何よりもまず「主体性」であり、授業・部活・学校生活といったあらゆる面において、自分から主体的・積極的に動く姿勢が評価される、ということを念頭に置く必要があります。
中学校の定期テストは高校受験における内申点に直接影響を及ぼすため、特に高得点の獲得(可能な限り8割以上)が重要となります。定期テストで得点を上げるためには、授業内容の理解を深めることが必要であり、効率的な学習方法の採用が必須です。
基本としては、教科書の内容を完全に理解し、副教材がある場合、出題範囲内の問題はすべて理解できるようにすることを目標にしていきます。特に数学・理科の一部のような計算が必要となる科目では、公式を暗記するだけではなく、その使い方を理解するために、練習問題を複数回解くことが重要です。
効率的な勉強方法と勉強の際の注意
効率的な勉強方法を身につけることは、成績向上につながります。
効率的な勉強のポイントは、限られた時間内で最大限の結果を出すことを意識して勉強することです。たとえば、日頃からある一定量の問題を時間を区切って解くことは大切です。
この際、特定の時間勉強するというだけでは、その時間内に何となく机に向かっている、ということになる可能性があります。そのため、勉強の際には量や内容を決め、「ここからここまでをこの時間で勉強する」という意識に持っていくことが大切です。この場合、進捗を表などで見える形にしておくと、本人だけでなく親御さんも確認しやすいでしょう。
また、特定の科目だけに偏らず、時間を決めて科目を満遍なく勉強していくことも大切です。
得意科目は勉強量が増えても苦にならず、逆に苦手科目については勉強することをつい避けてしまうのは、多くの人に共通する傾向と言えます。そのため、特に苦手科目に意識して時間を割き、その分得意科目を自分に対する「ご褒美」として扱っていくことを意識すると良いでしょう。
また、国語・英語だけではなく、数学の証明問題や理科・社会の記述問題でも「丁寧な字を素早く書く」ことが大事となってきます。これには日々問題を解くときに、意識しつつ鉛筆を動かすことが重要です。
最後に、日々の学習計画の策定と実施においては、本人だけではなく、親御さんの助けが非常に重要となってきます。親子で話し合いながら計画を策定する、時々計画の進捗を確認し、場合によっては修正について話し合う、などの、親御さんの積極的な関与は大切です。
高校受験を控える学生にとって、部活と勉強を効果的に両立させることは、内申点の向上に非常に役立ちます。
部活動に積極的に参加することは、学校生活の重要な一部とみなされ、教師からの評価にも大きく影響します。リーダーシップや協調性を部活で示すことができれば、教師からの良い評価を得やすく、これが内申点の向上につながります。
しかし、部活だけに力を入れて勉強がおろそかにならないように注意することも重要です。学業成績を保持し、平均以上を維持するためには、部活動と勉強時間を適切に管理する必要があります。
そのため鍵になるのが、勉強時間をきちんと日々確保することです。たとえ部活で忙しい日があっても、その限られた時間の中で少しでも勉強に取り組む、という習慣化をすることで、成績、ひいては内申を上げることに繋がります。
高校受験で生活態度が内申点に与える影響は大きいです。具体的には、授業態度、友人や教師との関わり方、放課後の過ごし方など日常的な行動が、学生の人間性や社会性を反映し内申点に反映されます。これらの態度は、学生がどれだけ学校生活に積極的に参加し、責任感を持って行動するかを示し、成長指標や志望校選びにおいて重要な要素になります。
教師との良好な関係構築
教師との良好な関係の構築は、内申点の評価に大きく影響を及ぼすため、生徒側から積極的にコミュニケーションを取ることが求められます。
教師は、単に学業の成績のみならず、生徒一人ひとりの態度や授業への参加度を日常的に観察し、それらを内申点へと反映させています。教師と信頼関係を築いておくことで、より正確かつポジティブに評価される可能性が高まります。
例えば、授業終わりに積極的に質問をしたりすることで、教師との自然な会話の機会を増やし、良好な関係を築くことができます。教師と良好な関係を築くことに成功すると、学習態度や授業への参加度に対する内申点の評価において、減点要素が減ることが期待されます。
提出物とその出来栄えへの注意
授業などで提出物やノートの提出を求められた場合、期日内にきちんと提出することが大前提なのは論を待たないところですが、高評価を目指す場合には自分なりの工夫をきちんと加えることが必要になってきます。
板書の内容をきちんと写したうえで、可能な限り教師が口頭で行った説明を書き込む、色を使う、自分なりの解釈を書き込む、表やグラフを必要であれば付け足してみるといった、テーマを理解するために如何に自分が工夫をしているか、を目に見える形で示すことが必要です。
クラス内でのポジティブな行動
教師は生徒の学業成績だけでなく、クラスでの行動や協調性も評価の対象としています。積極的に授業に参加し、周囲と良好な関係を築くことは、ポジティブな評価を受けるための重要な要素です。
例えば、グループ活動でリーダーシップを発揮する、発表で積極的に意見を述べる、クラスメイトを助けるなどの行動は高く評価されます。
内申点は一度に大幅な上昇をするとは限りません。
中学1年生や2年生の時期を軽視してしまい、中学3年生の約半年だけで内申点を上げようとしても、十分な内申点を確保することは難しくなる場合があります。従って、中学1年生の時から将来のことを見据えて、学業だけでなく、生活態度や課外活動にも積極的に取り組むことが、高校入試における内申点の高評価を得るためのカギとなります。
翔栄学院では「ノートの取り方」などの指導を授業内で取り入れ、学校でも整理されたノートを提出することを目指すなど、高校入試のために内申点アップを目指す方法も考慮しています。
高校受験において、内申は早いうちから対策をすればするほど楽になっていきます。
無料体験は随時実施しておりますので、まずはご連絡いただければ幸いです。